イルカ/なごり雪のサビでも採用されているコード進行のパターンと分析

2分で読めます。

コード進行

F C/E | Dm C |
F C/E | Dm |

ディグリーネーム

Ⅰ Ⅴ/Ⅶ | Ⅵm Ⅴ |
Ⅰ Ⅴ/Ⅶ | Ⅵm |

機能

T D/D | T D |
T D/D | T |

分析

今回はFの長調を主調とした、オンコードを駆使しつつ下降するタイプのシンプルなコード進行です。
まず、1、2小節目では「Ⅰ→Ⅴ/Ⅶ→Ⅵm→Ⅴ」とコードが進行します。これはトニックのⅠからⅤまで下降していくコード進行で、不安定な響きのⅦm-5の代わりにⅤ/Ⅶが用いられているのがポイントです。
このようにオンコードを活用することで、ここではベースラインの下降が直線的になり安定感が生まれます。その上、Ⅶm-5を交えず「Ⅴ/Ⅶ→Ⅵm」という安定した形で偽終止を成立させることができます。
その後、3、4小節目では1、2小節目からドミナントのⅤを省略した「Ⅰ→Ⅴ/Ⅶ→Ⅵm」が現れます。ドミナントはトニックを導くので、小節の最後に配置されるとコードがまだ進行するような雰囲気を作り出します。そのため、ここでは4小節目のドミナントのⅤが省略されており、Ⅵmの暗い雰囲気によりコード進行が一区切りつくようになっています。

まとめ

今回のコード進行では、4小節という短い区切りの中で「Ⅰ→Ⅴ/Ⅶ→Ⅵm→Ⅴ」を基本とした進行が繰り返されていました。この進行は非常にシンプルなので、他調の借用コードを利用してコードの形を変形させたり、最後に「Ⅴ/Ⅶ→Ⅵm」を加えたり、といった工夫がいくらでも可能です。ただ、こういったシンプルではっきりとしたコード進行が好ましい場面は少なくありません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。