Mr.Children/シーソーゲーム~勇敢な恋の歌~のDメロでも採用されているコード進行のパターンと分析

4分で読めます。

コード進行

Aadd9 | Aadd9 | Badd11 | Badd11 |
Aadd9 | Aadd9 | Badd11 | Badd11 |
Aadd9 | Aadd9 | Badd11 | Badd11 |
Aadd9 | Aadd9 | Badd11 | Badd11 |
C#m | G#m7 | A | F#m7 |
C#m | G#m7 | A | B |

ディグリーネーム

Ⅳadd9 | Ⅳadd9 | Ⅴadd11 | Ⅴadd11 |
Ⅳadd9 | Ⅳadd9 | Ⅴadd11 | Ⅴadd11 |
Ⅳadd9 | Ⅳadd9 | Ⅴadd11 | Ⅴadd11 |
Ⅳadd9 | Ⅳadd9 | Ⅴadd11 | Ⅴadd11 |
Ⅵm | Ⅲm7 | Ⅳ | Ⅱm7 |
Ⅵm | Ⅲm7 | Ⅳ | Ⅴ |

機能

SD | SD | D | D |
SD | SD | D | D |
SD | SD | D | D |
SD | SD | D | D |
T(平行短調のT) | T(平行短調のD) | SD(平行短調のT) | SD(平行短調のSD) |
T(平行短調のT) | T(平行短調のD) | SD(平行短調のT) | SD(平行短調のSD)

分析

今回はEの長調を主調とした、静と動があり、やや暗さも感じる繋ぎのコード進行です。テクニックとしては、テンション・コードⅣadd9とⅤadd11、平行短調風のカデンツが登場します。
まず、1~16小節目では「Ⅳadd9→Ⅴadd11」というカデンツが繰り返されます。このうち、Ⅳadd9はⅣに長9度を加えたテンション・コードで、不安定な明るさが印象的です。また、Ⅴadd11はⅤに長11度を加えたテンション・コードで、こちらはより不安定な響きが残ります。
次に、17~20小節目では「Ⅵm→Ⅲm7→Ⅳ→Ⅱm7」とコードが進行します。平行短調で見ると「Ⅰm→Ⅴm7→♭Ⅵ→Ⅳm7」(T→D→T→SD)となっているように、この進行は平行短調の性質が強く、雰囲気は暗めです。ちなみに、「Ⅵm→Ⅲm7」ではコードが完全4度上(5度下)で移動しているため、その響きはドラマティックです。
そして、21~24小節目では「Ⅵm→Ⅲm7→Ⅳ→Ⅴ」という進行が現れます。こちらは末尾がドミナントのⅤに変更されており、長調らしい展開感が与えられています。
こうして最後は、ドミナントのⅤがトニックを導きつつ、コード進行が一区切り付きます。

まとめ

今回のコード進行では、不安定さが魅力的なテンション・コードⅣadd9とⅤadd11が登場しました。テンション・コードはコード進行の明瞭さや単調さを変化させるのに役立つコードです。ただし、響きが複雑で取り留めがなくなる可能性もあるので、使用する際は全体の流れを良く考えておく必要があります。
また、「Ⅵm→Ⅲm7→Ⅳ→Ⅱm7」と「Ⅵm→Ⅲm7→Ⅳ→Ⅴ」は似たようなカデンツながら、短調らしさと長調らしさの違いがよく出ています。ある1つのブロックを聴いて暗さや明るさを感じる場合、その進行は他方の平行調に属していることが良くあります。

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