エレキギターその4:フェンダー(プレシジョンベース・ジャズベース)

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弦の振動を電気的に増幅して出力するエレキギターが世に現れてから、これまでいくつものメーカーがギターの性能やデザインの改良を重ねてきました。そのおかげで、現在では特徴の異なる様々なギターが世に出回り、私たちはそれらの中から予算の許す限り自由に選ぶことができます。ここでは、それらエレキギターの構造や種類について紹介していきます。

フェンダー・プレシジョンベース

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プレシジョンベース
作者 Mistrz-garfunkel
プレシジョンベースは1951年にフェンダー社から発売されてから現在まで広く普及しているエレクトリックベースギターの1つです。1950年にフェンダー創業者レオ・フェンダーによってプロト・タイプが作られ、1951年から発売されました。
当初のモデルは、テレキャスターのベース版ともいえる仕様で、テレキャスターと同様のヘッド・デザイン、1つのコマに2本ずつ弦を乗せるブリッジサドル、シングルコイル・ピックアップが1つ搭載されていました。
プレシジョンペースはそれまでのウッドベースに比べてコンパクトで、電気的に増幅することで大音量を出せるため評判になりました。また、ネックにフレットが打たれたことで容易に正確な音程を出すことが出来るのも特徴で、これがプレシジョン(正確)という名前の由来になっています

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スプリットコイル・ピックアップ
作者 Mistrz-garfunkel
そして1957年以降のプレシジョンベースは、オクターヴ調整や弦高調節がしやすくなった4コマのブリッジサドルになり、2つのピックアップが段違いに配置されたスプリットコイル・ピックアップが搭載されるなど、更に改良が加えられ、浸透していきました。
以降、プレシジョンベースは同社のジャズベースと共にエレクトリックベースのスタンダードとして様々なベーシストに愛用され、また多くのメーカーがフェンダー・プレシジョンベースモデルを発売しています。

フェンダー・ジャズベース

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フェンダー・ジャズベース・アメリカン・デラックス
作者 Serolillo
ジャズベースはプレシジョンベースと共にフェンダー社を代表するエレクトリックギターベースで、1960年に発売されました。開発の目的は、プレシジョンベースよりも更に様々なジャンルに通用するベースを作り上げるというものでした。そのため、ピックアップがフロント側・リア側と2個搭載され、2つのピックアップのバランスを調節することで幅の広い音作りが可能となっています。

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典型的なジャズベースのピックアップ
作者  Fozza
ジャズベースは、原型のジャズマスターの形状を踏襲し、左右のくびれの位置が異なり体にフィットするオフセット・ボディになっています。そして、ジャズベースのピックアップはシングルコイルが2個搭載され、1本の弦に対して2本ずつのポール・ピースが対応するようになっています。更に、フロント側とリア側の2個のピックアップを用いることでノイズをキャンセルする機能持ちます。
また、発売当時の初期型ジャズベースでは、ボリュームとトーン・コントロールのノブが2基ずつ搭載され、それぞれのピックアップのボリュームとトーンを調整する方式でした。しかし、1963年頃以降は2つのボリュームノブとマスタートーンとしてのノブという合計で3基のコントローラー形式に変更されています。

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