PCの騒音とファンの交換による静音化

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DTMや楽器の演奏を行う場合、PCが発するファンの音や振動といった騒音が気になる場合があります。また、安価なPCは騒音に対する対策がほとんどされていない場合もあり、普段の使用でも気になってしまうことがあります。ここでは、その騒音の発信源や抑える初歩的な方法について、紹介していきます。

騒音の原因

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Power Mac G4のCPUに取り付けられた銅製ヒートシンク
作者 Charles Gaudette
PC内部で大量かつ高速の演算が行われる現在、その駆動により大量の熱が発生します。特に、PC内で演算を担当するCPUの消費電力は、一般的にクロック周波数と回路の規模に比例して増加します。この性能向上に伴った発熱は大きな問題で、PCを正常に使用させるためにはCPUの強力な冷却が必要です。

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ビデオカード、Radeon 9600XTのヒートシンク
作者 Silverxxx
またCPUのように、ビデオカードに搭載されるプロセッサも性能向上により多くの熱を発するようになり、冷却の必要性が増しています。

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PCのATX電源
作者 Baran Ivo
そして、PCの電源も、CPUやビデオカードのプロセッサの高性能化に伴い、大容量のものが要求されるようになりました。そのため供給する電源の発熱も増加し、電源の冷却も不可欠です。

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ハードディスクの磁気ディスクと磁気リード
作者 Petwoe
その他、磁気方式のハードディスクドライブの回転音も、場合によっては騒音の原因の一部となります。

解決策

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ファンと電動機が一体化されているファンモータ
作者 Huha
騒音の原因となっているファンはPCの熱を逃がすために備え付けられているため、取り外すと熱暴走の原因となる可能性があります。そのため、行える処置として「より大型のファンに取り換え、風量をそのままに回転数を落とす」が最も手軽で確実な方法です。
ただし、これはケース内にスペースを必要とするので、全てのファンに対して行えるものではありません。そのため、スペースが足りないのであれば、同サイズで回転による騒音が生じにくいように工夫されているファンを利用してもよいと思います。

CPUファン

CPUは非常に高熱となる部分のため、大型のヒートシンクとファンが取り付けられていることがほとんどです。そしてこのファンが高速で回転するため、風切り音が生じ、これがPCの騒音を作りだす原因となっています。
方法としてはいくつかありますが、CPUの動作周波数を落とすことが可能ならば、これを落とすことで発熱を減らし、ファンの回転数を落とすことで騒音を防ぐことが可能です。
ただし、マザーボード上でCPUに対する設定を操作することになりますし、PCの動作が不安定になる可能性があります。また、CPUが高熱になった際にファンの回転数が上がることは防げますが、通常の回転数を落とすためには自作PC用のパーツが必要になると思います。その上、PCの性能が落ちるので、DTMや重い処理をするPCに対しておすすめできる方法ではありません。

そのため、ファンを交換することが最も手っ取り早くかつ確実な方法です。ただし、CPU用のファンはCPUのソケットに対応するものでなければ交換できません。そのため、ケースの大きさを確認して交換用のファンが設置できるか確認するとともに、CPUに設置できるかどうかもチェックすべきポイントです。

GPUのファン

ビデオカードの場合、ビデオカード用の高性能な冷却ユニットが販売されています。これらはいずれも高価ですが、ビデオカードの性能と冷却性、静音性を全て両立させるためには不可欠なパーツともいえます。ただし、ビデオカードの性能をあまり必要としないのであれば、初めからファンレスビデオカードを選ぶのもよいと思います。

電源のファン

電源のファンはユニットの内部に設置されていることもあり、交換することは危険な場合が多いです。そのため、ヒートシンクが増設されていたり、大口径で回転による騒音が生じにくいファンを備えた電源を購入し、取り換えることが最も手軽で確実な方法です。

ケースのファン

PCケースの内部でファンにより風を当て続けても、その空気が暖まっていては冷却する効果が減少します。そのためケースには吸気用のファンと排気用のファンが備え付けられている場合があります。
これらケースのファンは、PCの外部に面する部分に取り付けられるため、風切り音と共に騒音の主な原因となります。プレイステーション3では巨大なファンを低速で回転させる事で、冷却性と静音性を両立させているように、PCでも同様に大型のファンを低回転させることで騒音を防ぐことが可能です。

ただし、こちらもケースのサイズが大型のファンに合うかどうかがポイントです。また、大抵の場合はより大型のファンに合うネジ穴があるはずですが、確認しておいた方が面倒がないと思います。私がファンを換装した際はそれらしい穴が無かったので、自分で穴を空けました。

また、電源とファンの間に挟むことで簡単に電圧を制御し、回転数を落とすことができる自作PC用のファンコントローラを用いる方法もあります。ただし、低回転時にPCが熱暴走を起こさないかどうか入念にチェックするべきです。

ハードディスクドライブ

ハードディスクドライブでは、内部の磁気ディスクと回転音と磁気ヘッドのアクセス音が生じます。これらの騒音はかなり抑えられていますが、対策するならば、回転数の低いハードディスクや、ハードディスクを収納する騒音、熱対策用ボックスを用いることです。

これらの騒音よりも、ケースとの固定部分で生じる騒音の方が気になる場合があります。もしハードディスクの回転がPCケースに影響しているならば、ハードディスクの固定部分にゴムシールを用いると騒音を抑えられます。

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3.5インチハードディスクドライブ(左)とソリッドステートドライブ(右)
作者 Rochellesinger
また、近年主流となりつつあるSSDは記憶装置にフラッシュメモリを使用しているため、騒音は皆無です。ただし、HDDに比べると容量あたりの値段が高価で、フラッシュメモリの使用に関する安定性が気になるかもしれません。
CPU、電源、ケースのファン、そしてハードディスクについて、どれが最も騒音の原因になっているかはPCによってまちまちです。何が原因かを判断した上で処置を施すことで、より静音性の高い音楽に適したPCへと生まれ変わるはずです。

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kdm

kdm

1987年東京都生まれ。夏は潮の香りで南国気分、青空が綺麗な千葉県在住。コードを愛でたいプログラマ/システムエンジニア/スクラムマスター/作曲家。10代の頃、趣味のゲーム/ゲーム音楽と、偶然触ったアコースティックギターがクロスオーバーし、作曲の面白さと奥深さに気付く。その後、想ったことや感じたことを音楽で表現することに興味を持ち、作曲の技法を学び始める。作曲のあまりのハードルの高さに何度も挫折したが、めげずに試行錯誤しながら作曲の技法を学び続けた。その結果、作曲をお願いされるようになり、作曲家の端くれに。本業も音楽も花開いたボロディンが憧れ。サイトを通じて、音楽に関して学んだこと、思ったことを共有したいです!

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