エレキギターの定番マルチ・エフェクター(DIGITECH・RP1000)

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現代ではエフェクターによる音の加工が様々な場面で行われており、楽器演奏用に開発されたものを含め、色々な機種が売られています。ここでは、エレキギター用に開発されたエフェクターの中で、現行・定番のマルチ・エフェクターについて簡単に紹介していきます。
Digitech RP1000

DIGITECH・RP1000

DIGITECHがデジタル技術の粋を結集して開発した、様々な入出力端子を持つギター用マルチエフェクターがRP1000です。本機のコンセプトは他のマルチ・エフェクターやアンプ・シミュレーターと比べて異質で、RP1000とアンプやコンパクトエフェクターの統合に主眼を置いています。

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Stomp Loopで外部ペダルをエフェクトの途中に組み込む使用例
例えば、本機は内部のアンプをスイッチ1つで簡単にバイパスさせることができ、Amp Loop端子に接続したアンプをプリアンプとして即座に使用することができます。これを応用すると、ギターアンプ側のセンド・リターンとも組み合わせることで、RP1000のエフェクトをギターアンプのプリアンプの前と後に組み込むことができます。

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Amp LoopによりRP1000のエフェクトをプリアンプの前と後で使用する例
また、Stomp Loop端子を利用することで、接続した外部のエフェクターをRP1000内のエフェクトの途中に組み込むことが可能です。これとAmp Loopを組み合わせれば、ギターアンプのプリアンプ部を活用しつつ、簡単にRP1000のエフェクトと好みの外部エフェクトを好きな順番で組み合わせることができます。そして、これらの設定を各プリセットで保存できるのがRP1000の最大の強みです。
Digitech RP1000 & the 4 Cable Method with Rikk Beatty
モデリング面では、本機は合計で160を越えるエフェクトやアンプ、キャビネットを収録しています。これらは定番のものがほとんどで実用性は抜群ですが、DIGITECHが開発したワーミー等を本家自らシミュレートしているのも本機ならではの魅力です。その他、本機はチューナーやルーパーといった機能も備えており、これ1台でギター環境がほとんど完結するようにもなっています。

iPadとの接続に使用するApple iPad Camera Connection Kit
ちなみに、多くのマルチ・エフェクターと同じように本機もUSB端子を備えており、USBオーディオ・インターフェイスとして使用することができます。そのため、USB端子を利用してPC上のDAWと連携したりプリセットを操作することが可能です。また、本機はiPadとも直接接続でき、ギターの音をそのままGarageBandで録音することができます。

これだけ便利なRP1000ですが、本機はディレイの最長時間が5秒、ルーパーの再長時間は20秒でループの保存ができないという弱点もあります。これは本機がやや古く、DIGITECHにルーパー機能に特化したJammanシリーズがあるため仕方のないことかもしれません。しかしそれらを差し引いても、本機は頑丈なボディとスイッチ、外部ペダルやアンプとの組み合わせやすさといった機能性で群を抜きます。

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