マイクの性質を決める指向性と周波数特性、入力感度とダイナミック・レンジ

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マイクは様々な楽器のレコーディングに欠かせないものです。しかし、マイクは各メーカーの各型番によりボーカル用と楽器用とに分かれているだけでなく、その性能が異なっています。そこで、ここでは特に重要となるマイク性能の見方について説明していきます。

指向性

マイクはその種類により、音を拾うことが出来る範囲が制限されていることがあります。この集音できる方向や範囲を指向性と言い、マイクを中心とした360度の方向に対し、どのような感度を持っているかを示しています。

無(全)指向性

Omnipattern.svg.png

作者 Dachsund
例えば、無指向性(ノンディレクション)のマイクは全ての方向に対して同等の感度を持ち、インタビュー用や騒音の測定用マイクとして使用されます。また、マイクの周りの音をすべて拾うことから、効果音や背景音に使用するための環境音のレコーディングに使用されることもあります。

両(双)指向性

Bidirectionalpattern.svg.png

作者 Dachsund
一方、8の字のように2つの方向に対して指向性があるマイクは、両指向性(ツインディレクション)と呼ばれます。このタイプのマイクは日常的に見かけることがほとんどなく、二人の人が対面に座って会話するラジオのレコーディングなどで使用されているようです。

単一指向性

Cardioidpattern.svg.png

作者 Dachsund
そして、音楽のボーカルや楽器用として使用されることが多いのが、単一指向性(カーディオイド:心臓の意)のマイクです。このタイプは正面というある1方向にのみ感度が良いというもので、ハウリングに強い傾向にあります。そのため、スピーチやライブで使用されることが多く、またミュージシャンやエンジニアの判断により、スタジオでも使用されます。

より指向性が鋭いカーディオイド

Hypercardioidpattern.svg.png

作者 Dachsund
単一指向性をさらに強化し、より限定された方向からのみ音を受け付けるようにしたものが、スーパー、ハイパー、ウルトラカーディオイドです。これらは狭指向性、鋭指向性、超指向性などとも呼ばれ、スーパー、ハイパー、ウルトラの順に角度が鋭くなっていきます。

Shotgunpattern.svg.png

作者 Dachsund

マイクの周波数特性

各マイクはその使用目的により、拾うことができる周波数帯域が異なります。これを、マイクの周波数特性と言います。これはグラフでも示されますが、50Hz~15000Hzといったように数値でも表現されます。ただ、これはあくまでマイクの特性であり、これらの数値がそのマイクの絶対的な性能を表すわけではありません。

Oktava319vsshuresm58.png

Oktava 319とShure SM58の周波数特性
作者 Gmaxwell
この表示を見ておくと、そのマイクはどういった音域を上手に扱ってくれるのか、または近接効果に対する対策が施されているかどうかが分かります。近接効果はマイクと音の発生源の距離が近くなると低音域が強くなるという現象です。ボーカル用のマイクではこの点が考慮されていることがほとんどで、マイクに顔を近づけた際に各音域のバランスが取れるように工夫されています。

入力感度とダイナミックレンジ

入力感度は説明書や仕様書に表記されている音圧の入力に対し、どれだけの出力が得られるかを示しています。これに対し、ダイナミックレンジはマイクの拾うことができる音の最大と最小のdBを比率で表したものとなります。これらの数値をマイク間で比較すれば、それぞれの出力の強さや音の大小による表現力を比較することができます。

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kdm

kdm

1987年東京都生まれ。夏は潮の香りで南国気分、青空が綺麗な千葉県在住。コードを愛でたいプログラマ/システムエンジニア/スクラムマスター/作曲家。10代の頃、趣味のゲーム/ゲーム音楽と、偶然触ったアコースティックギターがクロスオーバーし、作曲の面白さと奥深さに気付く。その後、想ったことや感じたことを音楽で表現することに興味を持ち、作曲の技法を学び始める。作曲のあまりのハードルの高さに何度も挫折したが、めげずに試行錯誤しながら作曲の技法を学び続けた。その結果、作曲をお願いされるようになり、作曲家の端くれに。本業も音楽も花開いたボロディンが憧れ。サイトを通じて、音楽に関して学んだこと、思ったことを共有したいです!

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