SIAM SHADE/グレイシャルLOVEのBメロでも採用されているコード進行のパターンと分析

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コード進行

G | G | D | D |
G | G | D | D |
G | G | D | D D/F# |
G | G | A | F# |

ディグリーネーム

Ⅳ | Ⅳ | Ⅰ | Ⅰ |
Ⅳ | Ⅳ | Ⅰ | Ⅰ |
Ⅳ | Ⅳ | Ⅰ | Ⅰ Ⅰ/Ⅲ |
Ⅳ | Ⅳ | Ⅴ | Ⅲ |

機能

SD | SD | T | T |
SD | SD | T | T |
SD | SD | T | T T/T |
SD | SD | D | T |

分析

今回はDの長調を主調とした、サブドミナント終止を中心にコードが組み立てられている繋ぎとタメのコード進行です。まず、コードは展開感が強い主要和音でサブドミナントのⅣから始まり、安定感が特徴の主要和音トニックⅠへ着地します。これはドミナント終止より終止感が弱く、進行感や展開感が強いサブドミナント終止と呼ばれるもので、基礎的な進行の1つです。
そしてこのサブドミナント終止は11小節目まで続き、12小節目でついに変化が起こります。それは12小節目後半から登場する、Ⅰの転回形でオンコードによりベース音がコード構成音第2の音となっているⅠ/Ⅲの登場です。
このⅠ/Ⅲは次の小節で登場するⅣのセカンダリー・ドミナント・コードⅠ7から短7度を省いたもので、ベースのがⅢはⅣと半音で接しています。そのため、よりスムーズにコードチェンジが進むようです。
それから、13~16小節では「Ⅳ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅲ」とコードが進行します。ここでは、サブドミナントの後にドミナントが来ることで緊張感が高まっており、Ⅰには戻らずⅢmを変形させたⅢへと進行しています。
このⅢは、平行短調における和声的短音階に基づいた正式なドミナントⅤと同一のコードです。ここではこうしてドミナントから更に他調のドミナントに進むことで、緊張感と展開感が更に高まっていきます。

まとめ

今回のコード進行は、小節が進むに連れて変化する、連続するサブドミナント終止が印象的でした。このBメロでは派手さではなく疾走感を維持することが重視されているようなので、シンプルなコード進行の反復はとても効果的です。
そして、後半からはオンコードによりコード間の接続が強化されたり、ドミナントが出現します。そのため、前半と後半ではメリハリが付いており、特に後半はドミナントが連続するのでこれからの変化を予感させる構成となっています。その結果、ここから気持よくサビに移ることができるようです。

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