aiko/飛行機のAメロでも採用されているコード進行のパターンと分析

3分で読めます。

コード進行

G | F#m7(11) | Bm(11) | Aadd9 |
G | F#m7(11) | Bm(11) | Aadd9 |
G | F#m7(11) | Bm(11) | Aadd9 |
G | F#m7(11) | Em | G/A |

ディグリーネーム

Ⅳ | Ⅲm7(11) | Ⅵm(11) | Ⅴadd9 |
Ⅳ | Ⅲm7(11) | Ⅵm(11) | Ⅴadd9 |
Ⅳ | Ⅲm7(11) | Ⅵm(11) | Ⅴadd9 |
Ⅳ | Ⅲm7(11) | Ⅱm | Ⅳ/Ⅴ |

機能

SD | T(Ⅵに対するD) | T | D |
SD | T(Ⅵに対するD) | T | D |
SD | T(Ⅵに対するD) | T | D |
SD | T | SD | SD/D |

分析

今回はDの長調を主調とした、テンションやオンコードが活躍する冷たく鋭い響きのコード進行です。ただ、基本的にはダイアトニック・コードに従っているので、テンションを除けば全体はオーソドックスな進行となっています。
まず、コードは展開感の強い主要和音でサブドミナントのⅣから始まります。次に、2小節目では緊張感をもたらす第11の音が付加されたⅢm7(11)が登場します。このコードはⅢm7とⅢsus4を足しあわせた構成音となっており、鬱屈したような響きが特徴的です。
それから、3小節目ではⅢm7(11)から第7の音を取り払ったコードと似ている、Ⅵm(11)が現れます。このコードもⅥmにsus4の響きが加わったようなもので、通常のマイナー・コード3和音を上回る暗さがあります。
そして、4小節目ではⅤに第9の音が付加されたⅤadd9が登場します。9thはコードに開放感や青や緑といったような自然を感じさせるような雰囲気を与えます。ただ、ここでは2、3小節の暗いコードの影響を受けてその雰囲気は寂しげです。
その後、5~14小節目は1~4小節と同じ進行を繰り返します。そして暗い雰囲気が行き渡った後、最後の15、16小節では変化を予感させる「Ⅱm→Ⅳ/Ⅴ」が現れます。これはトゥーファイブ進行とオンコードを組み合わせもので、サブドミナントとドミナントを混ぜ合わせた終止感があります。ちなみに、Ⅳ/ⅤはⅣadd9を転回させたものでもあり、テンションが用いられているとも言えます。

まとめ

今回のコード進行では、緊張感のあるテンションを用いた刺激的なコードの連続が魅力的でした。こういった強烈な響きはテンション・コードならではのものなので、コード進行に物足りなさを感じたら試してみる価値があります。ただし、ⅠにおけるⅣのように、各コードにはコード構成音の直下の音と半音で接し音を濁らせる、アボイド・ノートがあるので注意が必要です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。