レミオロメン/3月9日のBメロでも採用されているコード進行のパターンと分析

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コード進行

Dm C | B♭ F |
Dm C | B♭ C F |

ディグリーネーム

Ⅵm Ⅴ | Ⅳ Ⅰ |
Ⅵm Ⅴ | Ⅳ Ⅴ Ⅰ |

機能

T D | SD T |
T(小室進行の起点) D | SD D T |

分析

今回はFの長調を主調とした、暗くシリアスで攻撃的なコード進行です。テクニックとしては、ドミナントからサブドミナントへの進行、改変された小室進行が登場します。
まず、1、2小節目では「Ⅵm→Ⅴ→Ⅳ→Ⅰ」とコードが進行します。これは、トニック代理のⅥmからドミナントⅤへ向かい、サブドミナントⅣを経てⅠへと落ち着く進行です。ここでは、平行短調のトニックでマイナー・コードでもあるⅥmから始まることで、暗い雰囲気が強調されています。
また、和声の機能を無視するⅤからⅣへの進行があるため、攻撃的・感情的な雰囲気が出ています。その他、「Ⅳ→Ⅰ」というサブドミナント終止が登場し、終止感なしに展開感が強まっています。その上、このサブドミナント終止は「Ⅴ→Ⅳ」の明るく大胆で攻撃的な雰囲気を更に強めているようです。
次に、3、4小節目では「Ⅵm→Ⅴ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ」というコード進行が現れます。これは1、2小節の進行にⅤを追加したカデンツで、小室進行「Ⅵm→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ」の響きが生まれています。小室進行はヒット曲に多いコード進行の1つで、Ⅵmの暗い雰囲気と、主要和音のはっきりとしたサウンドからくる劇的な響きが印象的なコード進行です。
こうして、最後はドミナントからトニックに着地し、コード進行は一段落します。

まとめ

今回のコード進行では、「Ⅵm→Ⅴ→Ⅳ→Ⅰ」と「Ⅵm→Ⅴ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ」という、似てはいますが聴いた印象の異なる、2つのカデンツが登場しました。今回はこれらの違いが活かされ、コード進行をひとまとまりに感じることのできる共通性と、意外性が両立しています。共通性と意外性はメロディ、リズム、コードに限らず普遍的な要素なので、常に意識しておく必要があります。

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