北川祐/ポピュラー音楽理論

3分で読めます。

本について

音楽理論の教科書的なルールを広く学べる1冊。

PART.1の基礎理論では、音楽を構成する要素に一通り触れます。
なので、楽譜や音符の読み方、音高や拍、拍子など、まっさらな状態からでも大丈夫です。

PART.2のコード進行では、伝統的なコードワークから始まり、応用へと進みます。
トゥーファイブや裏コードなど、コード進行でお馴染みのテクニックが出てきます。

Part.3では、特にジャズで活かせそうなインプロヴィゼーションに役立つコードスケールが学べます。
民族色の強い音階が多数登場するので、それらを適当に弾くだけでもスケールの妙を楽しめます。

そして本書は、読み終えた後も基本に立ち戻りたくなったとき、辞書として役立ちます。

特徴

本書は楽典の初歩から始まるので、着実に知識が身に付いていきます。
ただし、文体や内容はポピュラーのイメージとは異なり硬派で、細かな説明は少なめです。
また初学者向けの教則本とは異なり雰囲気はアカデミックで、和ませるイラストなどはありません。
人によっては取っ付きにくく、好き嫌いが分かれます。

しかし、楽典、和声学、インプロヴィゼーションの基礎がまとまっているので、後々見返すことが多いです。
僕の場合は、ダイアトニックコード外の代理コードをまとめた表について、確認するのによく使います。

所感

ポピュラー音楽理論を、僕は音楽理論書の1冊目として購入しました。
音楽理論のとっかかりとして読み進めるにはハードルが高かったです。
単に読み進めるだけでは内容が入らないので、ギターやピアノなど和音を出せる楽器があると良いです。
49鍵MIDIキーボードとSC-88PROで音を出しながら、僕は本書を読み進めました。

理論をどう活かして曲を作っていくかという、実践的な内容は少なめです。
ひとまずPART.2まで読めばコードの理論は身に付いてくるので、他の本に手を出しても良いと思います。
また他の本を読むなど試行錯誤してから本書を読み返すと、より音楽の理解が深まっていきます。
しかし手放せない1冊です。

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