チューブ・シミュレーター(コンプレッサー)・VSTエフェクトの追加(TubeLimit、RubyTube)

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比較的最近のキーボードには、midi端子だけでなくUSB端子が搭載されています。そのため、PCと接続してDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)等を利用することで、世界中のミュージシャンやエンジニアが録音・作製した音源を使用することが可能です。
DAWに関しては有料のものがほとんどですが、日本製のMSPや、海外製ですが市販のものと同等がそれ以上の能力を持つReaper(ただしフリーなのはバージョン1.00未満のみ)といったものがあります。
こういったDAWで使用できる追加のエフェクトは有料やドネーションウェアのものも多いですが、無料で気軽に試せるものも多くあります。ここでは、Steinberg’s Virtual Studio Technology(VST)で作られた、気軽に利用できるリバーブ・エフェクトについて紹介していこうと思います。

TubeLimit UI.JPG

TubeLimit


TubeLimitはTin Brooke Tales Softwareが開発した、真空管をシミュレートしたフリーのリミッター、コンプレッサー、サチュレーターです。主な用途として、このエフェクトは音源に真空管による歪みを追加しつつ、全体の音圧を上げたりレベルを揃えるのに使用されます。また、歪みが足されることで倍音成分が付加され、音の輪郭がはっきりするといった効果を狙うこともできます。

TubeLimit para.JPG

TubeLimitはやや小さめですがユニークなUIを備えており、操作できるパラメータは8つあります。まず、Compressは過大に入力された信号の圧縮率を、Saturationは過大入力によって生じる歪みの量を、Brightは音の明るさを、Out Gainは最終的な音量を決めます。
また、Tube Shapeはエフェクトが掛かった後のリリースの変化を、Limit Typeは圧縮する際の音量の変化の形を、Comp offsetは音の始まりにコンプを掛ける量を、Vocal Filterは圧縮時の変化を滑らかにするかどうかを決めるのに使用します。そしてプリセットが充実しているので、これを参考に以上のパラメータを煮詰めれば、迫力のあるサウンドを得ることができます。

RubyTube.JPG

RubyTube


RubyTubeはSilverspikeによって開発された、フリーのリミッター機能付きチューブプリアンプです。こちらは音源の音量を上げつつ気持ちのよい歪みを追加するSHAPERモードと、音量を0dBに揃えるLIMITERモードが用意されています。そのため、マスタートラックや各トラックにアサインすることで、レベルを揃えたり音圧を自然に持ち上げることが可能です。
こちらは4つのパラメータがあり、ShapeとDriveは音量と歪みの強さを、Limiterはモードの切り替えを、Outputは最終的な出力音量を決めるために使用されます。RubyTubeはTubeLimitほど派手な効果は得られませんが、その分上品な掛かり方をします。そのため、使用する音源や楽器に合わせて選択していくことになりそうです。

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