エレキギターの低価格ラインセレクター(ONE CONTROL・Minimal Series 1LoopBOX/ABBOX)

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コンパクト・エフェクターは、極限までコストダウンを実現させた安価な製品から、最良の音を目指してコストを度外視したハンドメイド品まで、様々なグレードのものがあります。ここでは、低価格で実用に耐えうる、コストパフォーマンスに優れたラインセレクターについて紹介していきます。

ONE CONTROL・Minimal Series 1LoopBOX

Minimal Series 1LoopBOXはONE CONTROLによって販売されている、直感的な操作性と洗練されたデザインが特徴的なラインセレクター・ループボックスです。本機は価格面ではBEHRINGERのAB100に劣りますが、小型・軽量・金属製の頑丈なボディがハードな演奏を支えてくれます。また、電池はオン・オフ時のLEDの点灯に用いられるぐらいで、電源は基本的に不要です。
その機能は見た目の通り非常にシンプルで、電源のオン・オフを切り替えることで「INPUT→OUTPUT」と「INPUT→SEND→RETURN→OUTPUT」を切り替えることができます。これを利用すれば、バッキング用とリード用といったように、複数台のエフェクターをまとめて切り替えることが可能です。
更に、本機は単純な割に汎用性が高く、SENDから出力された信号をRETURNに戻さなければ、ABボックスとして機能します。一方、SENDを用いずにRETURNに別の楽器を接続すれば、オン・オフで入力する楽器を切り替えることが可能です。これを利用すると、出力するアンプを切り替えたり、チューニングの異なるギターを使い分けることが簡単にできます。

その他、SENDとRETURNを使用しない場合、本機はオン・オフの切り替えにより信号をミュートすることができます。もしエフェクターやアンプが大音量のディストーションサウンドを出力する設定になっている場合、このミュート機能は大いに役立つはずです。

ONE CONTROL・Minimal Series ABBOX

Minimal Series ABBOXは、Minimal Series 1LoopBOXの機能を厳選し、コンパクトにまとめた小型・軽量・安価なABボックスです。その構成は、端子が1つ省略されていることを除けばほぼMinimal Series 1LoopBOXと同じです。そして、アウトプットから出力を振り分けることで、使用するアンプを切り替えたり、手軽にチューナーを使用することができます。
また、本機もLEDを点灯させるのでなければ電源が不要なモデルです。そして、本機の最大の特徴はこの回路構成で、アウトプット側からインプット側に信号を流すことが可能です。そのため、1LoopBOXのように複数の楽器を接続し、切り替えて演奏することができます。

Minimal Series 1LoopBOX/ABBOXは、2つのラインループを持ちミックスが可能なBOSSのLS-2などには劣ります。また、BEHRINGERのAB100と比べると高価です。ただ、LS-2ほどの機能を必要とせず、またコンパクトさと頑丈さを選ぶ場合には、1LoopBOXやABBOXが適しています。

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