宇多田ヒカル/First Loveのサビでも採用されているコード進行のパターンと分析

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コード進行

G | D/F# | Em | D | CM7 | Am7/D |
G | D/F# | Em | D | CM7 | Am7/D | G |

ディグリーネーム

Ⅰ | Ⅴ/Ⅶ | Ⅵm | Ⅴ | ⅣM7 | Ⅱm7/Ⅴ |
Ⅰ | Ⅴ/Ⅶ | Ⅵm | Ⅴ | ⅣM7 | Ⅱm7/Ⅴ | Ⅰ |

機能

T | D/SD | T | D | SD | SD/D |
T | D/SD | T | D | SD | SD/D | T |

分析

今回はGの長調を基本とし、オンコードを効果的に使用しているカノン進行風の厳かで優しいコード進行です。まず全体的な特徴として、2小節目のオンコードによりベースラインがダイアトニック・スケールをまっすぐ下降していきます。また、1~3小節目まではカノン進行「Ⅰ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅲm→Ⅳ→Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ」の3番目のコードまで共通しています。
そして4小節目はⅤとなっており、これはトニックであるⅢmと機能的には異なりますが、共通の音を2つ持っているため構成音としては似ています。そのため、カノン進行のような響きが続く結果となっています。その後、5小節目もカノン進行の5番目のコードと一致しており、概ねカノン進行の流れを踏襲しているようです。
それから最後は、Ⅱm7/Ⅴという複雑なコードが登場し、サブドミナント終止で1つの大きな循環コードが終わります。Ⅱm7/Ⅴはオンコードによりドミナントらしさを獲得していますが、これは並び替えるとⅤ9sus4というテンション・ノートを持つドミナント・コードでもあるので、こちらの解釈でも問題なく7小節目のⅠへと繋がります。

まとめ

今回のコード進行では、オンコードやコードを代理させる手法により装飾されたカノン進行が中核を担っていました。この中で特に勉強になるのは4小節目のⅤがカノン進行におけるⅢmの代理を果たしている点です。機能的には大きく異なるこの2つのコードですが、そういったことは特に気にしなくても良い場合があるということを、今回のコード進行は教えてくれていると言えます。

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kdm

kdm

1987年東京都生まれ。夏は潮の香りで南国気分、青空が綺麗な千葉県在住。コードを愛でたいプログラマ/システムエンジニア/スクラムマスター/作曲家。10代の頃、趣味のゲーム/ゲーム音楽と、偶然触ったアコースティックギターがクロスオーバーし、作曲の面白さと奥深さに気付く。その後、想ったことや感じたことを音楽で表現することに興味を持ち、作曲の技法を学び始める。作曲のあまりのハードルの高さに何度も挫折したが、めげずに試行錯誤しながら作曲の技法を学び続けた。その結果、作曲をお願いされるようになり、作曲家の端くれに。本業も音楽も花開いたボロディンが憧れ。サイトを通じて、音楽に関して学んだこと、思ったことを共有したいです!

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